行政書士の中央研修所 研修サイト|登録後に使える無料の学習環境

未経験から開業すると、まず「実務をどこで学ぶか」で悩みます。有料の講座を探す前に、ぜひ知っておいてほしいものがあります。登録すると使えるようになる、日本行政書士会連合会の中央研修所の研修サイトです。会員であれば追加費用なしで、動画で幅広く学べます。

登録すると、研修サイトが使えるようになる

行政書士として登録すると、日本行政書士会連合会(日行連)が運営する中央研修所の研修サイトを利用できるようになります。会員向けのサイトなので、登録前には見られません。逆に言えば、登録した時点で学習環境がひとつ手に入るということです。

40代・50代から始める人にとって、ここには大きな意味があります。

  • 実務経験がなくても、基礎から順に学べる
  • 会員向けなので、受講のための追加費用がかからない
  • オンラインなので、自分のペースで進められる
ご確認ください研修サイトの提供内容・利用条件・視聴できる講座は見直されることがあります。最新の状況は、登録後に中央研修所の案内でご確認ください。

どんな分野が学べるのか

扱われている分野は、かなり広いです。実際に用意されているテーマの例を挙げると——

分野内容の例
運送・自動車運送業許可、自動車関連の手続き
建設業建設業許可、経営事項審査(経審)
農地・土地農地転用、土地開発に関する手続き
営業許可風俗営業、福祉、各種営業の許可
外国人関連在留資格に関する手続き
民事法務相続、遺言、契約に関する業務
その他中小企業支援、著作権、産業廃棄物・環境、デジタル関係、行政不服審査法 ほか

「産廃の許可はどんな流れなのか」「建設業許可の財務諸表はどう組み替えるのか」「農地転用の審査基準はどうなっているのか」——こうした疑問に、実務をしている行政書士の解説で触れられます。手引きを読んでも像が結ばない部分が、動画だと一気に分かることがあります。

机を囲んで打ち合わせる数人の水彩イラスト
扱う分野が広いので、まず全体を眺めてみるのがおすすめです。

効率よく使うためのコツ

1. 分野を絞ってから見る

分野が広いぶん、端から見ていくと時間がいくらあっても足りません。自分が主要業務にしようと決めた分野から手をつけてください。分野の決め方は別記事にまとめています。

2. 「見る日」を決めてしまう

いつでも見られるものは、いつまでも見ません。週に1本、曜日を決めて予定に入れてしまうのが確実です。開業直後の、まだ依頼が少ない時期こそ絶好の学習期間です。

3. 見ながらメモを取り、自分の手順書にする

動画は見て終わりにすると、驚くほど残りません。要件・必要書類・提出先・期間を箇条書きにして、自分の手順書に落としておく。これをやっておくと、実際に依頼が来たときにそのまま使えます。学びが資産になる瞬間です。

4. 一度視聴すると、再生の自由度が上がる

講座によっては、初回の視聴中は早送りや倍速ができない仕様になっています。しっかり見てもらうための作りです。一度最後まで視聴すると、以降は倍速などが使えるようになるので、復習は短時間で回せます。1回目は腰を据えて、2回目以降を復習に使う——という進め方が結局いちばん身につきます。

窓辺で穏やかに外を見て考える中高年の水彩イラスト
依頼が少ない時期は、いちばんの学習期間です。

研修サイトだけでは足りない部分

正直なところも書いておきます。研修サイトで学べるのは、制度と流れの理解が中心です。実際の窓口対応の細かい運用や、地域ごとの扱いの違いまでは分かりません。そこは、都道府県が公表している手引きと、窓口での確認で補ってください。そして最後は、一件受けてみることです。

それでも、開業したての人にとって「無料で、体系立てて、幅広く学べる場所がある」というのは本当にありがたいことです。使わない手はありません。

まとめ

登録すると使えるようになる中央研修所の研修サイトは、未経験から始める人の心強い土台になります。分野を絞り、見る日を決め、メモを自分の手順書にする。この3つを守れば、開業初期の時間がそのまま実力に変わります。まずはログインして、扱っている分野を眺めるところから始めてみてください。

あわせて読みたい実務の学び方全体は「実務経験ゼロから行政書士へ」、分野の決め方は「行政書士の主要業務の選び方」、登録の手順は「行政書士の登録手続きの実際」にまとめています。

——ヒロやん