行政書士の最初の受注|コネなし営業なしで一件目を取る方法

登録が終わって、いよいよ開業。ここで多くの人が固まります。「コネも営業経験もないのに、本当に依頼なんて来るのか」——私もそうでした。この記事は、人脈ゼロから最初の一件をどう取るかという話です。派手な方法ではありませんが、実際にやって手応えのあった進め方を書きます。

昔ながらの営業は、時間がかかりすぎる

ひと昔前なら、看板を掲げ、地元の集まりに顔を出し、商工会や異業種交流会に通う——これが開業当初の王道でした。今でもリアルな接点が効くのは間違いありません。ただ、成果が出るまでに時間も体力もかかります。40代・50代からのスタートで、そこだけに賭けるのは少し心もとない。使える手はほかにも使いましょう。

ホームページとSNSは「今すぐ」には効かない

では、ホームページやSNSはどうか。結論から言うと、どちらも育つまでに時間がかかります。ホームページは検索で見つけてもらえるまでに数か月単位、SNSもフォロワーが増えるまでは発信が届きません。開業直後の「今すぐ一件ほしい」という気持ちには、正直こたえてくれません。

だからといって始めなくていいわけではありません。今すぐの手段と、育てる手段は分けて考える——これが大事なところです。ホームページは今日から育て始めて、同時に、すぐ動ける手を打ちます。

窓辺のカレンダーとお茶、外は新緑の水彩イラスト
育てる手段と、今すぐの手段。両方いります。

すぐ動ける手:人が集まっている場所を借りる

自分の看板にまだ人が集まらないなら、すでに人が集まっている場所に出ていくのがいちばん早いです。具体的には、スキルシェア型のプラットフォームです。

私が使ったのはココナラでした。「スキルのフリーマーケット」と呼ばれるサービスで、行政書士の業務も工夫すれば出品できます。たとえば——

  • 内容証明の書き方についての相談
  • 契約書のチェックとアドバイス
  • 行政手続きについてのチャット相談

こうしたサービスは、すでに多くの行政書士が出品しています。登録した翌日から動けるのが、この方法の最大の利点です。

出品の前に確認を資格業務をプラットフォームで扱う場合、サービスの規約と、行政書士法・報酬額の掲示など職務上のルールの両方を満たす必要があります。とくに他士業の独占業務に踏み込まないよう、業務範囲は必ず確認してください。判断に迷うときは、所属する行政書士会に相談するのが確実です。

最初は、先を行く人のやり方を見る

何をどう出品すればいいか分からないときは、すでに実績のある行政書士の出品を見てみるのが早道です。価格帯、説明文の書き方、サービスの組み立て方、寄せられているレビュー。そこに「依頼者が何に困っていて、何にお金を払うのか」が全部出ています。

もちろん、そのまま真似るのではなく、自分の言葉と経験を足したうえで。ただ、型を知らずにゼロから考えるより、ずっと早く形になります。

全国が相手になる、という強み

もうひとつ見逃せないのが、活動範囲が地域に縛られないことです。足で回る営業では、どうしても自分の住む地域が上限になります。オンラインなら、東北の方から農地転用の相談を受けることも、関西の方の許可申請をお手伝いすることも起こり得ます。地元密着はもちろん大事ですが、片方だけに絞る必要はありません。

実務の練習の場としても、ちょうどいい

これは実際にやってみて気づいたことですが、こうしたプラットフォームは実務の練習にとても向いています。チャット形式の相談なら、調べながら落ち着いて答えられます。電話相談も、事前に準備して臨めます。分からなければ役所に確認してから返す、ということもできる。

いきなり対面で「その場で答える」となると、経験の浅いうちは相当な緊張です。プレッシャーの少ない場所で場数を踏めるのは、未経験からの開業では大きな意味があります。

新緑の中で芽が少しずつ育つ水彩イラスト
小さく始めて、手応えを見ながら広げていく。

手数料のことと、卒業のタイミング

いいことばかりではありません。プラットフォームにはシステム利用料(手数料)があり、売上から差し引かれます。割合はサービスや売上額によって変わるので、出品前に最新の料率を必ず確認してください。

ですから、ここは「稼ぐ場所」ではなく「経験と自信を仕入れる場所」と考えるのがいいと思います。実務に慣れ、自分のホームページが育ってきたら、少しずつ軸足を移していく。そういう卒業の仕方が理想です。

まとめ

コネがなくても、仕事はつくれます。大事なのは、育てる手段(ホームページ・SNS)と、今すぐ動ける手段(プラットフォーム)を同時に走らせること。そして最初は真似から入ってかまいません。一件でも実際に受けてみると、次に何を準備すればいいかが自分で分かるようになります。まずは出品してみるところからどうぞ。

あわせて読みたいホームページの育て方は「行政書士にホームページは必要?」、SNSの使い分けは「行政書士のSNS活用」、実務を身につける順番は「実務経験ゼロから行政書士へ」にまとめています。

——ヒロやん

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