WordPressで士業サイトを作る|サーバーとテーマの選び方

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「WordPressで自分のサイトを作る」と決めたものの、サーバーとテーマの選択肢が多すぎて、どこから手をつければいいか分からない。そんな段階の行政書士の方に向けて、見るべきポイントと契約でつまずきやすい点を、実務目線で整理しました。専門用語は最小限にとどめています。読み終える頃には、選ぶときの迷いがだいぶ減っているはずです。

士業サイトに必要な機能は、実はとても少ない

別の記事で「自作か外注か」の3つの選択肢を比べ、WordPressで自作する道を選んだ、という方も多いと思います。次に決めることは、サーバーとテーマです。ここで足踏みしてしまう方を何人も見てきました。選択肢が多すぎて、何を基準にすればいいか分からなくなるからです。

士業のサイトに必要な機能は、実はそれほど多くありません。プロフィール、業務案内、対応エリア、実績や解決事例、ブログ(任意)。だいたいこの程度です。ネットショップの決済機能も、会員限定ページも、予約システムも、多くの場合は不要です。必要な機能が少ないなら、サーバーもテーマも「高機能なもの」を追いかける必要はない、というのが最初に押さえておきたい前提です。

窓辺の机で書類とノートパソコンを前に考える中高年の水彩イラスト
必要な機能を絞り込んでから、サーバーとテーマを選ぶと迷いにくくなります。

レンタルサーバーを選ぶときに見るところ

サーバー選びで見るべきポイントは、突き詰めるとそれほど多くありません。以下の5つを軸に比較すると、選択肢はかなり絞れます。

  • 表示速度(体感で「遅い」と感じないか)
  • 無料SSL(https化)に対応しているか
  • 自動バックアップがあるか、復元は簡単か
  • WordPressの簡単インストールに対応しているか
  • 困ったときに電話やメールで相談できるサポートがあるか

いまの共用サーバーは、申し込みと同時にWordPressの初期設定まで済ませてくれる機能を用意しているところがほとんどです。無料の独自SSL、自動バックアップ、電話やメールでのサポート——この3つが揃っていれば、士業サイトの土台としては十分だと思います。逆に言えば、それ以上の機能はしばらく使いません。

料金は月額千円前後の帯に各社が集まっていて、差がつくのは表示速度とバックアップの世代数、それにサポートの手厚さです。キャンペーン価格で入って更新時に上がることもあるので、契約前に更新後の金額まで見ておいてください。

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サーバーの契約でつまずきやすいこと

独自ドメインは、事務所名や業務内容が伝わる文字列にしておくと、名刺やチラシにも使い回せます。ただし、まだ行政書士として登録していない段階で「行政書士」という名称をドメインやサイト名に入れるのは避けてください。

(名称の使用制限)第十九条の二 行政書士でない者は、行政書士又はこれと紛らわしい名称を用いてはならない。

登録前に「行政書士」を名乗ってサイトを公開すると、この規定に触れるおそれがあります。登録が済んでから名称を使う、という順番を守ってください。

契約期間にも注意が必要です。多くのサーバーは、12か月・24か月・36か月といった長期契約ほど月額が安くなりますが、更新時には割引前の料金に戻ることが一般的です。最初の契約期間だけを見て「安い」と判断せず、更新後の料金まで確認してから契約してください。

もうひとつ、うっかり見落としやすいのが更新料の支払い忘れです。クレジットカードの有効期限が切れていたり、通知メールを見落としていたりすると、サーバーの契約が切れてサイトが表示されなくなることがあります。契約時に自動更新の設定と支払い方法を確認し、通知メールが届くメールアドレスを普段使いのものにしておくと安心です。

テーマは無料と有料で何が違うか

WordPressのテーマには無料のものと有料のものがあります。私は現在、Lightningという無料テーマでこのサイトを運用しています。無料でも見た目や基本的な機能は十分に整っていますが、有料テーマとの違いは主に次のような点に表れます。

項目無料テーマ有料テーマ
デザインの作り込みシンプルなものが多い作り込まれたパターンが多い
サポート基本的になし(コミュニティ頼み)開発者に問い合わせできるものが多い
アップデート頻度テーマによりばらつきがある継続的に更新されることが多い
価格0円買い切りで数千円〜が目安(金額はテーマごとに要確認)

有料テーマは一度購入すれば、追加費用なく使い続けられるものが主流です。どんな有料テーマがあるか、比較して見てみたい方はこちらをどうぞ。

有料テーマを検討するならWordPressテーマ「ザ・トール」を見る

士業サイトのテーマに求める条件

士業のサイトでテーマを選ぶなら、何を基準にするかを整理しておきます。

  • 文字が読みやすいか(行間・文字サイズ)
  • スマホで見たときに崩れないか
  • 記事に目次を自動で入れられるか
  • 問い合わせ以外の導線(プロフィールや実績への回遊)が作りやすいか
  • 自分で更新を続けられる操作感か

特に大事なのはスマホ表示です。士業のサイトを訪れる人の多くは、スマホから検索してたどり着きます。パソコンで見栄えが良くても、スマホで文字が小さかったり、ボタンが押しにくかったりすると、そこで離脱されてしまいます。

整った事務所の机まわりと観葉植物、朝の光の水彩イラスト
公開前に、必ずスマホ表示を自分の目で確認しておきます。

最初の設定でやっておくこと

サーバーとテーマが決まったら、公開前に済ませておきたい設定がいくつかあります。

  1. SSL化(https)の設定を確認する
  2. パーマリンク設定を「投稿名」など分かりやすい形式にしておく
  3. サイト名と事務所の正式名称の表記をそろえる
  4. プライバシーポリシーを設置する

このうち見落とされがちなのがプライバシーポリシーです。お問い合わせフォームなどで氏名やメールアドレスを取得するなら、個人情報保護法上、その取扱いについて本人が知り得る状態に置いておく必要があります。

(保有個人データに関する事項の公表等)第三十二条 個人情報取扱事業者は、保有個人データに関し、次に掲げる事項について、本人の知り得る状態(本人の求めに応じて遅滞なく回答する場合を含む。)に置かなければならない。

一 当該個人情報取扱事業者の氏名又は名称及び住所並びに法人にあっては、その代表者の氏名

二 全ての保有個人データの利用目的(第二十一条第四項第一号から第三号までに該当する場合を除く。)

サイトの下部などに、事業者名、利用目的、問い合わせ窓口といった内容をまとめたプライバシーポリシーのページを置いておけば、この規定への対応になります。

公開したあとにやること

サイトを公開して終わりではありません。公開後にやっておきたいことが2つあります。

ひとつはGoogle Search Consoleへの登録です。サイトマップを送信しておくと、Googleにページの存在を伝えやすくなります。もうひとつはGoogleビジネスプロフィールの登録です。事務所の所在地や営業時間が地図上に表示され、地域名で検索されたときに見つけてもらいやすくなります。どちらも無料で使える公式のサービスです。公開してすぐは検索結果に出てこないことがほとんどですが、焦る必要はありません。数週間から数か月かけて少しずつ表示されるようになっていきます。

ホームページを作る意味そのものについては、以前の記事(行政書士にホームページは必要?)でも触れました。SNSとの役割分担については行政書士のSNS活用の記事もあわせて参考にしてください。

まとめ

サーバーとテーマ選びは、迷い出すときりがありません。ですが、必要な機能を思い出せば、見るべきポイントは表示速度・SSL・バックアップ・簡単インストール・サポートの5つ、テーマは読みやすさとスマホ表示、更新のしやすさに絞られます。契約期間や更新料、名称の使い方といった細かい注意点さえ押さえておけば、大きく失敗することはないはずです。私自身もLightningという無料テーマから始めて、今も使い続けています。まずは決めて、動かしながら整えていく、くらいの気持ちで十分だと思います。

この記事で参照した一次情報行政書士法第19条の2(名称の使用制限):e-Gov法令API v2 https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/326AC1000000004?elm=Article_19_2&response_format=json&asof=2026-08-01(2026年8月20日確認)/個人情報の保護に関する法律第32条第1項(保有個人データに関する事項の公表等):e-Gov法令API v2 https://laws.e-gov.go.jp/api/2/law_data/415AC0000000057?elm=Article_32&response_format=json&asof=2026-08-01(2026年8月20日確認)。レンタルサーバーの料金・機能は2026年8月時点で各社公式サイトに表示されていた内容の傾向をもとに書いています。プラン・価格は変わりますので、契約前に必ず各社の現行表示をご確認ください。

——ヒロやん