開業したら会計ソフトはどれ?|マネーフォワード・弥生・freeeを50代目線で比べる

水彩イラスト:中高年が机で書類・電卓・カレンダーを前に費用を考える
本ページはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

開業届を出したあと、たいていの人が最初につまずくのが会計です。「帳簿って何をどう付けるのか」「そもそも青色と白色はどう違うのか」。私も最初はそこで固まりました。この記事では、開業したばかりの一人事務所を前提に、マネーフォワード・弥生・freeeの3つを、なるべく専門用語を使わずに比べます。

水彩イラスト:机に書類・ファイル・ペンを並べた俯瞰

まず結論:迷ったらこの3行

長い記事になるので、先に答えを書いておきます。

  • 電話で聞きながら進めたい人は「やよいの青色申告 オンライン ベーシックプラン」。初年度が無料で、電話サポートが付きます。
  • 請求書の発行や経費の管理までまとめたい人は「マネーフォワード クラウド確定申告 パーソナルプラン」。
  • 簿記はまったく分からない、画面の質問に答えて進めたい人は「freee会計 スタンダードプラン」。

補足3つとも無料でお試しができます。迷ったら1つに絞らず、2つ登録して1週間さわってみて、画面が肌に合うほうを残す。これがいちばん失敗しません。ソフトは道具なので、機能の差より「自分が続けられるか」のほうが効きます。

そもそも、開業したら何を申告するのか

行政書士として開業すると、事業で得た収入は事業所得になります。毎年2月16日から3月15日ごろの確定申告で、1年分の売上と経費をまとめて申告します。

このとき、申告のしかたに青色申告白色申告の2つがあります。ざっくり言えば、青色はきちんと帳簿を付けるかわりに税金の優遇があり、白色は帳簿が簡単なかわりに優遇がありません。

青色申告特別控除は10万円・55万円・65万円の3段階

青色申告の目玉が「青色申告特別控除」です。国税庁の説明では、控除額は10万円・55万円・65万円の3段階になっています。

55万円の控除を受けるには、事業所得などがあること、取引を正規の簿記の原則(一般には複式簿記)で記帳していること、そこから作った貸借対照表と損益計算書を確定申告書に添付して期限内(翌年3月15日)に提出することが必要です。

さらに65万円にするには、55万円の要件に加えて、次のどちらかに当てはまる必要があります。

  • その年の仕訳帳と総勘定元帳について、優良な電子帳簿の要件を満たして電子データで保存し、届出書を出していること
  • 確定申告書・貸借対照表・損益計算書などを、期限までにe-Taxで送信すること

実際のところ、個人事業主が現実的に狙うのは後者のe-Taxです。そして今回紹介する3社は、いずれもソフトから直接e-Taxに送信できます。つまり65万円控除を取れるかどうかで3社に差はありません。ここは安心して選んでください。

複式簿記と聞くと身構えますが、いまのソフトは銀行やクレジットカードの明細を自動で取り込み、仕訳の候補まで出してくれます。簿記の知識がなくても、画面の指示に従えば複式簿記の帳簿ができあがります。50代から始める人が会計ソフトを使うべき理由は、まさにここです。

3社をざっくり比べる

まずは全体像です。金額はすべて2026年8月時点の各社公式サイトの表示・税抜です。キャンペーンや価格は変わるので、申し込む前に必ず公式でご確認ください。

 マネーフォワード クラウド確定申告やよいの青色申告 オンラインfreee会計
いちばん安いプランパーソナルミニ
年払 900円/月(年10,800円)
セルフプラン
1年間無料 → 年11,800円
スターター
年払 980円/月(年11,760円)
標準的なプランパーソナル
年払 1,280円/月(年15,360円)
ベーシックプラン
1年間無料 → 年22,800円
スタンダード
年払 1,980円/月(年23,760円)
電話サポート付きパーソナルプラス
年払 2,980円/月(年35,760円)
ベーシックプラン以上
(初年度無料)
プレミアム
年払 3,316円/月(年39,800円)
プランによる機能差あり(ミニは消費税申告が使えない)なし(3プランとも機能は同じ)あり(スターターは消費税申告が使えない)
白色申告の無料版なしやよいの白色申告 オンライン フリープランがずっと無料なし
e-Tax送信できるできるできる

表を見ていちばん目を引くのは、弥生だけ「プランによる機能差がない」という点です。弥生は料金の違いがサポートの厚さだけで、どのプランでも機能はすべて使えます。一方でマネーフォワードとfreeeは、いちばん安いプランだと消費税申告ができません。

開業したては関係ないことが多い消費税は、原則として基準期間の課税売上高が1,000万円を超えると納税義務が生じます。開業1年目の一人事務所ではまず該当しません。ただしインボイス登録をすると売上に関係なく消費税の申告が必要になるので、インボイス登録をするなら安いプランは選べないと考えてください。ここは開業時の判断で分かれるところです。

水彩イラスト:中高年が窓辺の机で電卓とノートを前に収支を考える朝の情景

マネーフォワード クラウド確定申告

家計簿アプリで知られたマネーフォワードの事業者向けサービスです。銀行やクレジットカードとの連携がとにかく強く、口座を登録しておけば入出金がどんどん取り込まれていきます。

向いている人

  • 売上の入金も経費の支払いも、なるべく事業用の口座とカードに集約できる人
  • 確定申告だけでなく、請求書の発行も同じ画面でやりたい人
  • 将来、法人化も視野に入れている人(法人向けサービスに移りやすい)

気をつける点

いちばん安いパーソナルミニは消費税申告が使えません。インボイス登録をするなら、最初からパーソナルプラン以上を選ぶことになります。またレシート撮影の枚数にプランごとの上限があります。

電話で相談したい場合はパーソナルプラス(年払のみ・年35,760円)になり、3社のなかでは電話サポートの敷居がやや高めです。

マネーフォワード クラウド確定申告を無料で試す

やよいの青色申告 オンライン

会計ソフトの老舗、弥生のクラウド版です。私が50代の開業者にいちばんおすすめしやすいと感じるのが、この弥生です。理由は2つあります。

理由1:プランで機能が変わらない

セルフ・ベーシック・トータルの3プランがありますが、機能はすべて同じです。違うのはサポートの範囲だけ。「安いプランにしたら必要な機能がなかった」という失敗が起きません。これは選ぶ側にとってかなり気楽です。

理由2:初年度無料で電話サポートが付く

ベーシックプランは、キャンペーンで1年間無料、無料期間の終了後が年22,800円。この無料期間中から電話・メール・チャットで操作の質問ができます。

50代から始める人にとって、これは大きいと思います。パソコンの操作で詰まったとき、チャットで文章を打つより電話で聞いたほうが早いという方は多いはずです。しかも詰まりやすいのは最初の1年です。その最初の1年が無料でサポート付きというのは、理にかなっています。

気をつける点

無料期間が終わると年22,800円がかかります。「無料だから」と入れたまま忘れないよう、申し込んだ日をカレンダーに書いておくことをおすすめします。もし1年使ってみて自分には手厚すぎたと感じたら、セルフプラン(年11,800円)に下げる手もあります。

なお、まず白色申告で様子を見たい方には「やよいの白色申告 オンライン」のフリープランがあり、こちらはすべての機能がずっと無料です。ただし白色申告では青色申告特別控除は受けられません。

やよいの青色申告 オンラインを無料で試す

まず無料で試すなら白色申告から始めてみたい方はこちら。やよいの白色申告 オンライン(フリープランはずっと無料)

freee会計

「簿記を知らない人でも使える」を看板にしているサービスです。ほかの2つが会計ソフトらしい見た目なのに対し、freeeは質問に答えていくと帳簿ができるという作りになっています。

向いている人

  • 借方・貸方といった言葉を見た瞬間に嫌になる人
  • スマホで経費のレシートを撮って、その場で処理してしまいたい人
  • 会計を「勉強するもの」ではなく「済ませるもの」と割り切りたい人

気をつける点

独特の画面設計なので、簿記をある程度知っている人にはかえって回りくどく感じることがあります。行政書士試験で商法・会社法をやった方だと、freeeの言い換えが逆にもどかしいかもしれません。

また、スターターは消費税申告が使えず、レシート撮影も月5枚までです。電話サポートはプレミアム(年39,800円)からになります。

freee会計を無料で試す

50代がつまずきやすい3つのこと

ソフト選びより、実はこちらのほうが大事かもしれません。

1. 事業用の口座とカードを最初に分ける

これをやらないと、どのソフトを選んでも苦労します。生活費と事業費が同じ口座に混ざっていると、明細を1件ずつ「これは事業、これは私用」と仕分けることになり、そこで嫌になります。開業したらまず事業用の口座を1つ作る。ソフトを買うより先にこれです。

2. レシートは「その日のうちに」

まとめてやろうとすると、必ず溜まります。私は封筒に入れておいて年末に泣きました。3社ともスマホアプリでレシートを撮れるので、もらったその場で撮る習慣にしたほうが、結局いちばん楽です。

3. 電子帳簿保存法にひととおり目を通しておく

メールやWebで受け取った請求書・領収書といった電子取引のデータは、電子データのまま保存することが必要とされています。紙に印刷して保存するだけでは足りない場面があります。会計ソフトはこの保存機能を備えていますが、制度の中身は国税庁の資料でご自身で確認してください。要件は改正で変わることがあり、この記事では詳細まで断定しません。

私ならこう選ぶ

結論をもう一度書きます。

あなたの状況おすすめ
パソコンが不安。人に聞きながら進めたいやよいの青色申告 オンライン ベーシックプラン
とにかく費用を抑えたい。まず白色で様子見やよいの白色申告 オンライン フリープラン(無料)
請求書発行までまとめたい。将来法人化もマネーフォワード クラウド確定申告 パーソナルプラン
簿記の言葉が本当に苦手freee会計 スタンダードプラン

どれを選んでも、e-Taxで送信できるので65万円控除は狙えます。差が出るのは使い続けられるかどうかだけです。そして続くかどうかは、値段より「困ったときに聞けるか」で決まると私は思っています。

まとめ

  • 3社ともe-Tax送信に対応。65万円控除の可否で差はつかない
  • 弥生はプランで機能が変わらないのが強み。初年度無料+電話サポートのベーシックが50代には心強い
  • マネーフォワードは口座・カード連携と請求書まで一体で使いたい人向け
  • freeeは簿記の言葉を避けたい人向け。ただし安いプランは消費税申告が使えない
  • ソフトより先に事業用口座を分ける。ここが最大の分かれ道

会計は、開業してからずっと付き合うものです。最初に少し時間をかけて自分に合う道具を選んでおくと、あとの何年かがずいぶん楽になります。無料期間があるうちに、ぜひ実際にさわってみてください。

——ヒロやん

お断りこの記事の料金は2026年8月時点の各社公式サイトの表示(税抜)です。キャンペーン内容・価格・プラン構成は変わることがあります。申し込み前に必ず公式サイトの現行表示をご確認ください。また税務の個別の判断については、税理士または所轄の税務署にご相談ください。